「今日は、◯◯アナウンサーが、現場にいます。◯◯さーん」と呼ばれて、中継リポートをするのも、アナウンサーの仕事です。

現場が遠いと、4時間以上も車に乗って移動することもありますし、飛行機で移動することもあります。

現地に入って取材をして、取材した内容を伝える仕事です。


その際に必要なのは、インターネットに掲載されていたり、現場にいなくても分かる情報は、伝えないようにしなければいけないということです。

「今私がいるのは、こういう由来がある場所です」「特産物はりんごです」といったことは、事前に調べれば、現地に行かなくてもわかる情報です。

それであれば、わざわざ、カメラマン、音声さん、ディレクター、運転手という人件費をかけてまで、中継場所に行く意味はありません。


あくまで、その場所でしかわからない情報を伝えることが大切です。

「さきほど、地元の小学生に聞いたのですが・・・」
「ものものしい雰囲気で、時間経過とともに、野次馬がどんどん集まっています」

といった情報を伝えます。

カメラの映像を見ればわかるものは、伝えてはいけません。

「火災現場は、◯◯町です」は、映像にテロップが出たら分かる情報なので、リポーターがわざわざ言葉で伝える必要はありません。

「煙のにおいが、鎮火した今も、まだたちこめています」という、その場にいなければ伝わらない情報を伝えるのが、リポーターの仕事なのです。